産直や蔵肆 量から質の時代へ

「食べ方は生き方」をスローガンに、無農薬、有機栽培、無施肥栽培など地元の野菜中心に約2000アイテムを扱う自然食のお店です。生産者との交流、お野菜セットの宅配、料理教室などもやってま〜す。
黒木の椿原さんの紹介です
椿原さん一家は、椿原寿之さんを筆頭に中山間地域である福岡県八女郡黒木町で代々農業を営まれています。


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この辺りは山もそこまで険しくはないので棚田は結構大きく作ってあります。合鴨農法を中心に、米、ほうれん草や大根、冬場は白菜などなど、蔵肆に少量多品種で出荷していただいております。椿原さんちの合鴨米で作ったお餅、美味しいですよ!


また、椿原さんは、ご自宅を改装して『四季菜館』という農業体験交流施設を運営されています。いまでこそ、「農家民宿」などが一般的になってきましたが、当初は農家が借金をしてまでやることではない、という風潮も強く、いろいろとご苦労もあったようです。

ちょっと話は変わりますが、棚田や里山のもつ様々な機能(例えば、水を溜めたり、空気をきれいにしたり、生き物を育んだり)を十分に発揮させるためには、十分な手入れが必要です。そしてそのためには、過疎を止めるしか方法がありません。

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今、日本の中山間地域を放置しておくと、10〜20年後には取り返しのつかないほど過疎化がすすみ、農地は荒廃し、食料自給率も更に落ち込むでしょう。農地を手放さない、荒廃させないためにも、それぞれの農家が経済的にも自立しなければいけない。中山間地域の厳しさは、農業生産だけを考えると暗くなるだけです。しかし、裏を返せば自然の恵みが豊富であるということ。農業生産だけでなく、豊かな自然も上手に利用しながら守り、そして経済的にも自立する。そんな取り組みを発展させていきたい。そんな想いで椿原さんは『四季菜館』を、そして百姓を営んでおられます。

また、中山間地域の環境を守るボランティア団体『山村塾』の取り組みを通じて台風で荒れた山林の手入れや、放棄された棚田の補修、そこでの農業等を行っておられます。

現在では、国内外から約50名のボランティアが集まり、1週間寝食を共にして環境保全活動を行う「国際里山・田園保全ワーキングホリデーin福岡」、月に一度、都市住民がボランティアに集う「ミニ・ワーキングホリデー」へと取り組みが拡がっています。



最後に椿原さんから一言。

 農業が変われば環境が変わります。農業を変えるためには、消費者が意識を変える必要があります。都会の人々にもう一度、農業、環境の大切さを考えていただきたいと思います。そして、農村住民も都市住民も潤うような取り組みに対する理解を深めてもらい、是非、参加をお願いしたいと思います。「生きることは食べること」。みんなで、安全で美味しい旬のものを食べようではありませんか!!
つるひさ | permalink | - | - | △TOP |