産直や蔵肆 量から質の時代へ

「食べ方は生き方」をスローガンに、無農薬、有機栽培、無施肥栽培など地元の野菜中心に約2000アイテムを扱う自然食のお店です。生産者との交流、お野菜セットの宅配、料理教室などもやってま〜す。
いりえさんのお茶園にいってきました
こんにちわ。産直やくらしです。

今日は朝から八女郡黒木町のいりえさんのお茶園にいってきました。

八女郡黒木町、といってもすぐそこは熊本県。道を下っていけば鹿本です。途中は携帯も圏外。<br />
標高450mの山間の山頂付近に茶畑がひらいてあります。

八女郡黒木町、といってもすぐそこは熊本県。道を下っていけば鹿本です。途中は携帯も圏外。
標高450mの山間の山頂付近に茶畑がひらいてあります。
きょうは、かぶせ茶の刈り取りです。<br />
まずは、黒いシート(寒冷紗:かんれいしゃ、といいます)をはいでいきます。これで日光を遮ります。玉露に近いやり方です。

きょうは、かぶせ茶の刈り取りです。
まずは、黒いシート(寒冷紗:かんれいしゃ、といいます)をはいでいきます。これで日光を遮ります。玉露に近いやり方です。

この黒いのが寒冷紗(かんれいしゃ)、うえには竹でやぐらを組んでむしろで日光を遮ってありますね。本来、玉露はむしろではなく、稲わらをそのまま広げていたものだけを言っていたそうですが、人手の問題や、時代の流れでしょうか。むしろが主流になっているそうです。

この黒いのが寒冷紗(かんれいしゃ)、うえには竹でやぐらを組んでむしろで日光を遮ってありますね。本来、玉露はむしろではなく、稲わらをそのまま広げていたものだけを言っていたそうですが、人手の問題や、時代の流れでしょうか。むしろが主流になっているそうです。

ちょっと話はずれますが、今では稲わらは入手が難しくなってきました。レアアイテム?(笑)
最近のコンバインは、刈り取り時に籾の脱穀、わらの処理(裁断など)までしてしまうんですよね。まあ、いまどき縄をなうことも少なくなりましたし、これも時代の流れなんでしょうね。

閑話休題。

後はバリカンの親分みたいな機械で刈って行きます。本当は手摘みがいいのでしょうけど、そうしますと100gで一万円くらいになりそうです(笑)

あっさりと「刈る」と書いていますが、機械を左右から動かすのに一人、あとから袋を持ってついていくのが一人、その袋にある程度たまった茶葉を回収するのに一人、とある程度の人数が必要になりますし、ここは山間地。斜面に沿って平行移動していきますが、足元は悪いです(実際一度崖から落ちかけました(笑)し、収穫の期間も短いです。「今年はあと2日じゃねー」と葉の伸び具合を見ながらおっしゃっていましたが、GW前後の2週間程度ですべての収穫を終わらせてしまいます。静岡や鹿児島などの大規模茶園では、トラクターのような乗用タイプの収穫機を乗り入れることもできますが、山間地では不可能です。

親子で作業しながら収穫していきますが、途中で機械を止めながら、とり損ねた雑草を抜いていきます。もちろん蒸す前に選別するのですが、収穫時から注意を払っておられます。こういった細かい作業が可能なのも、手刈りの利点ですね。

いりえ茶園は基本的に一番茶のみです。
刈り取ったあと、しばらくすると伸びてくるのが二番茶。
「5年に一回くらい、気が向いたらかっとるごたっですよ」とのこと(笑)

いりえ茶園は、土作りに一番力をいれてあります。もちろん無化学肥料。
入江さんは1981年から26年間無農薬、無化学肥料で茶畑を運営されています。

「大地にはえる草の果実を昆虫や動物などが食べて、それを他の動物や人間が食べます。
人や動物は、土に返り、バクテリアなどの地中微生物によって分解され、植物に取り込まれる、というように、土は食物連鎖の鍵になっています。

土の中の微生物もさまざまな種類のものがあり、助け合って共生するものもあれば、敵対するものも在り、それでバランスが保たれているのです。

良い土は、弾力があり、香りが良く、甘い香りがします。また、土が健全であると微量要素(ミネラル)の含有量もビタミンの含有量も高くなり、病害虫発生もなくなってきます。土の健康はそのまま作物の健康であり、ひいては私たちの健康であるといえます。この自然の土にこだわり、この土でいりえ茶園のお茶は育っています」とおっしゃいます。実際は筑後弁ですが(笑)

土作り、と一言にいってもまたこれだけで本が数冊出せるほどありますが、入江さんの畑は↓



この写真は秋口に撮ったものですが、これだけの根の長さの雑草が「するっ」と抜けてくる柔らかさと、あの斜面が崩れていかないだけの保水力を兼ね備えた土。<br />
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いりえさんの土作りをあらわしている一枚だと思います。<br />
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「ぐっと握れば固まり、ちょっと押せば崩れ、硝酸態窒素のツーンとした香りでなくどことなく甘い香り。これが土作りたい!」


この写真は秋口に撮ったものですが、これだけの根の長さの雑草が「するっ」と抜けてくる柔らかさと、あの斜面が崩れていかないだけの保水力を兼ね備えた土。

いりえさんの土作りをあらわしている一枚だと思います。

「ぐっと握れば固まり、ちょっと押せば崩れ、硝酸態窒素のツーンとした香りでなくどことなく甘い香り。これが土作りたい!」


収穫直後の茶葉は、こうやって日陰で広げて風通しをよくしておきます。でないと、すぐ蒸れてきて発酵が始まりウーロン茶へなってしまいます(笑)<br />
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刈り立ての生茶葉の香りは、どことなくさくらんぼを思わせる甘い香りでした。5時間をすぎたあたりから少しづつお茶の香りがしてきます。

収穫直後の茶葉は、こうやって日陰で広げて風通しをよくしておきます。でないと、すぐ蒸れてきて発酵が始まりウーロン茶へなってしまいます(笑)

刈り立ての生茶葉の香りは、どことなくさくらんぼを思わせる甘い香りでした。5時間をすぎたあたりから少しづつお茶の香りがしてきます。


今年は、収穫前に雨が少なく、甘みと渋みと旨みのバランスが取れたよい年だそうです。一度、ご賞味ください。


いりえ茶園

http://www.irie-chaen.com/

蔵肆の店頭でも扱っております。
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