徳島の「光食品」さんの工場見学してきました!
こんにちわ、産直や蔵肆です。
先日、土曜日をお休みいただきまして、徳島のヒカリ食品さんにお邪魔してきました。
ヒカリ食品さんの、商品たちです。中濃ソース、濃厚ソース、ウスターソース、焼肉のたれ、有機野菜ジュース、有機トマトジュース、とうもろこしスープ、かぼちゃスープ、オイスターソースなどなど、こだわりの商品が見えます。
エアシャワーなどを浴びて、工場内へ入っていきます。普通の工場ですと、そのままドアをくぐって工場へ、といったところが多いのですが、エアシャワーは初めてでした。ここで細かいほこりなどをすべて取ってしまいます。もちろん、靴も工場内専用のものに履き替えます。この工場は、2000年6月に完成したまだまだ新しい工場です。
ソースの原料は、野菜類、果実類、砂糖類、酢、香辛料などで構成されていますが、たとえば普通のメーカーさんですと、香辛料は粉末のものを原料として購入されるのですが、ここでは自社で焙煎、粉末に加工されています。「やはり、粉末で購入すると酸化が気になりますから・・・」とのことでした。できる限りソースの仕込み当日、もしくは前日に粉末に加工されるそうです。
また、酢や、トマトなどの原料も大量に使われるのですが、可能な限りコンテナ等で購入、その容器も送り返して複数回しようできるようにされています。「極力ゴミを出さない、ゼロエミッションの工場を目指しています」だそうです。
加工室の中は、すべてステンレス張りとなっています。また、驚いたことに「与圧」してあるそうです。数時間ですべての空気が入れ替わるように循環されているのですが、やはりたまねぎなどを大量に加工すると大変臭く「公害」となるため、大変なご苦労をされています。その甲斐あってか「加工室の中には、工場建設以来6年間、一匹も虫が入ったことがありません」とのことでした。
また、原材料の中で大きな部分を占めるかんきつ類。例えばレモンなどを果汁に加工すると、一回で3トンのしぼりかす(!)など、大量の生ゴミが出てきます。これを処理するために堆肥処理施設を工場内に作られています。微生物の働きを活用、10日でほとんどゼロになるそうです。また、そこでできた堆肥は、工場の裏にある畑(二反半って想像つかないですよね。一反が10アール、1000平米ですので、2500平米、50m*50mの広さです。約750坪)で使用されます。なんと有機認証された畑で、ひかり食品の会長でもある島田利雄さんが管理されています。ここで収穫されたさとうきびなどから、黒蜜などを作られたそうです。味わって見たかったのですが、限定品とのことで、残念でした・・・。
また、水にもこだわってあります。すぐそばを吉野川が流れているのですが、「工場廃水は、この川の水よりきれいですよ」とのこと。工場の地下に50tの水槽を備えており、工場内で使用する水をすべてまかなっています。ちなみに、工場内で原料を加工(例えばソースを煮詰めたり、たまねぎをピューレにしたり)する際、すべて蒸気を熱源として使うわけですが、その際、水の中に含まれる酸素によりボイラーにさび、腐食が起きないように「清缶剤」という薬品を使うのが普通なのですが、製品の中に微量ですが混入する恐れがあるので、ひかり食品では「膜脱気装置 」を導入しています。そういやって作られた水は工場内の製造ライン洗浄などに使用されています。
また、回収された排水は、微生物による処理と、中空糸膜を使用した処理(つまりは浄水器と同じ原理です)を経て、自社工場の畑のみずやりや、屋上に設置されたスプリンクラーを通じて「打ち水」をされているそうです。「これで工場内の気温は5度ちがうんですよ」とのことでした。うちもやろうかなあ。
また、工場の消費電力の約15%を賄うことができる10kw級ソーラーパネル(太陽光発電装置)もありました。
「社長!これ、もと取れるんですか?」
「17年くらいかかりますな〜」
・・・気の長い話です。
また、ソース、野菜ジュースなどに使用されるかんきつ類にも大変なこだわりをお持ちでした。
無農薬であることはもちろん、年度による出来、不出来をカバーしながら、いかに生産者の畑で収穫された生産物を使い切っていくのか。そのためにヒカリ食品ができるのはなんなのか、ということを真摯に考えておらる様が伝わってきました。
今回の研修を通じて、改めて光食品さんの商品が、お客様にとって安心してお買い求め頂ける商品だということを感じました。我々も、心からお勧めできる商品です。
ひかりさんのパンフレットには「顔の見える関係を大切に。日本一、有機畑を理解できるメーカーに」という言葉がパンフレットに書かれています。こう書くのは、どのメーカーでもできますが、1946年から、妥協をせず、本物を求めて努力しつづけておられる姿には頭が下がります。日々の積み重ねが、すばらしい商品を作り上げています。
お客様も一度、そのこだわりの商品を味わってみられませんか?
最後になりましたが、ヒカリ食品の島田社長をはじめ、従業員の方々には大変お世話になりました。この場を借りて、お礼申し上げます。大変よい勉強をさせていただきました。ありがとうございます。